フレーズ付きで紹介したいアニソン Track02~大黒摩季「あなただけ見つめてる」(『スラムダンク』)~

歌詞の魅力を多くの人に知ってもらいたい!
フレーズ付きで紹介してると嬉しい!!
・・・というアニソン好きのアナタにお送りする、ちょっぴり贅沢なコーナーをチェケェラッ(σ・∀・)σチョォォォォォォォ!!!!!


というワケで今回も僕が独断と偏見と個人的な趣味趣向で選んだお気に入りアニソンを、その魅力をより深く語るために敢えてフレーズを「引用」して紹介します。


なお「引用」であることを強調しているのは……まぁ察して。


今回紹介するアニソンは、世に数多のバスケットボールファンを生み出して、さらには音楽界にも数々のミリオンセラーを生み出した、あの超絶大ヒットバスケアニメのアニソンだ!!

あなただけ見つめてる そして他に誰もいなくなった
地味に生きて行くの あなた好みの女



■「あなただけ見つめてる」(『SLAM DUNK』ED:大黒摩季

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ビーイング系アーティストの"ドリームチーム"
アニメ『スラムダンク』については、もはや説明不要。「週刊少年ジャンプ」に連載された井上雄彦先生の同名バスケットボール漫画のアニメ化作品で、放送終了から20年以上経った今でも語り継がれる伝説のバスケアニメです。
そのOP曲とED曲は、当時の流行だったビーイング系アーティストが起用されて、特にED曲の「世界が終るまでは…」(WANDS)や「マイフレンド」(ZARD)はミリオンセラーの大ヒット曲となりました。
しかし、その2曲をも上回るセールスを記録した『スラムダンク』史上最大のヒット曲こそが初代ED曲である、この「あなただけ見つめてる」なのです。


■幻の(?)スラムダンクEDバージョン
その「あなただけ見つめてる」ですが、実は「大黒摩季の楽曲」として発表されたオリジナル版と、『スラムダンク』のEDに使われたバージョンとでは、歌詞が微妙に異なっているのをご存じでしょうか。例えばオリジナル版には「サッカーさえも好きになった」とありますが、スラムダンク版には当然無し。この曲がラジオのアニソン番組でオンエアされると、実況などで「バスケアニメの曲なのに"サッカー"なんて」とネタにされがちですが、そういう人には「スラムダンク版を百万回聴け!」とツッコミを入れたくなります。
そのED版も、残念なことに『スラムダンク』のサントラや主題歌集にも収録されていない未音源曲のようです。先に『スラムダンク』のED曲としてオンエアされて、その後にオリジナル版がリリースされたので、スラムダンク版はプロトタイプ、あるいはタイアップ用にチューンされたヴァージョンなのかもしれません。


■晴子の想いを歌います・・・と思いきや
さて、そんな『スラムダンク』ED版ですが、映像では作品のヒロイン・赤木晴子をフィーチャーしているので「憧れの人(晴子にとっては流川楓)を一途に想う少女の歌」という一途で純粋で初々しいイメージです。……しかし、オリジナル版をフルコーラスで聴くと、んなのイメージは一変します。
オリジナル版では、まずは「念願かなって憧れの彼と付き合うことになった」という件に始まり、その後は彼の望むままに「化粧をやめた」「ポケベルを持った(時代を感じるぜ!)」とあります。ここまでは、まぁ恋愛を初めてちょっと変化し始めた程度で微笑ましさすら感じます。
しかし、スラムダンク版とは完全に切り離された2番以降になると「(遊ぶのを止めて)真っ直ぐ帰るようになった」「髪も服も目立たなくした」「(彼氏が嫌っていた)友達と絶交した」「昔みたいに笑わなくなった」と、ネガディブで不穏な雰囲気がエスカレート。ついには上記のフレーズのように「あなた"だけ"」になってしまったというオチになります。
大黒摩季は女性の恋愛をシニカルに歌うことでもお馴染みです。「あなただけ~」の後にリリースされた「夏が来る」では、夏の恋愛を目指しながらも、それが報われないと半ば諦めている女性の心境を巧みに歌っています。言うなれば、この「あなただけ~」は「『スラムダンク』のED曲」と「大黒摩季の作家性が最大限に発揮された曲」という、全く異なる二つの要素を持っています


2012年の「アニサマ」こと『Animelo Summer Live』では『世界が終るまでは…』が、当時のWANDSのヴォーカル・上杉隆と作曲を手掛けた織田哲郎をゲストに迎えてライブ披露されました。これは『スラムダンク』の楽曲が単なる人気アーティストとのタイアップではなく、今なお名曲として語り継がれる「アニソン」であることを示しています。だからこそ、いつの日か大黒摩季アニサマに出演して「あなただけ見つめてる」を披露してほしいです。願わくば「大黒摩季の曲」としてのシニカルさを抑えた、「『スラムダンク』のED曲」としてのヴァージョンで…