妄想戦士(ドリームソルジャー)でも恋がしたい

今週気づいたこと!


妄想癖のある奴は、面倒臭い!
でも、それが美少女だった場合は、正直嬉しい!
ましてや、「CV:花澤香菜」だったら、諸手を挙げての大歓迎だ!


なんてコトを、劇場アニメ『AURA~魔竜院光牙最後の闘い~』を観て思った次第です。

AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~ (ガガガ文庫)

AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~ (ガガガ文庫)



『AURA』のあらすじは、以下の通り。
主人公の佐藤一郎は、痛い妄想ばかりしていた中学時代を経て、普通の高校生として過ごしていた。
しかしある日、「異世界から来た魔女」を自称する同級生・佐藤良子と出会ってしまい、成り行きで彼女の面倒を見る羽目になってしまう。
…ということで、公開時には一部で『中二病でも恋がしたい』との類似性が指摘されていた。
なお、原作小説の発表は『AURA』の方が先なので、どっちがパクったかと言えば『中二病』の方がごにょごにょ。
まぁ、パクリ云々という件については、さほど騒がれなかったのでスルーしよう。むしろ「中二病モノ」という新ジャンルだと理解しよう。
その上で『AURA』について雑感的なモノを書いてみる。


『AURA』の特徴は中二病的言動に対する周囲からの差別や偏見が描かれている点。
現役中二病のヒロイン・良子はクラスの中心メンバー(劇中では「貴族グループ」と呼ばれている)に目を付けられて、結構シビアなイジメを受けたりする。
もちろん元中二病の主人公・一郎も、過去の痛い言動が元で家族との仲がギクシャクしていたり、良子を目の仇にする貴族グループから脅されたり。
この点『中二病』では監督自ら「クラスメイトたちは心が広い」と語り、メインキャラの中二的言動をコメディと割り切っている。


ヒロイン・良子は言動が中二病なのに加えて、彼女自身のプライベート(家庭環境とか)が劇中で全く描写されていないので、キャラクターが殆ど掴めない。
しかも、大量の現金を持ち歩いていたり、屋上に「神殿」と称して大量の机を積み上げたり、中二病とは別の意味で現実離れした行動もしている。
それこそ、原作未見だと「彼女は本物の魔女なんじゃね」と思ってしまう程。そう、自分の事を「銀河を統括する情報統合思念体によって造られた対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース」と称し、主人公であるキョンから「電波なトンデモ女(まさに今で言うの中二病)」と思われた『涼宮ハルヒの憂鬱』の長門有希みたいに。


そんな良子も一郎の、否、魔竜院光牙の必死の説得によって「普通」に興味を示して・・・というところで本作は幕を閉じる。
リアルかつシビアな描写ありつつも、最後には心温まる。ちょっと変わったボーイ・ミーツ・ガールという印象。