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ぽすたるワイド的ニュースデスク(ガンダム編)

先日行われた「機動戦士ガンダム35周年プロジェクト」発表会にて、『ガンダム』シリーズの新作3本が発表されたので、それについて関連してのニュースを紹介してみる。


■ガンダム35周年 巨大ロボットの枷があればこそ 「生みの親」富野由悠季氏語る(日本経済新聞)

 ガンダムを作り始めたころは、フリーでテレビ漫画映画(アニメ)の仕事をしていた。本当は(大人向けの実写)映画を作りたくて、どうやって生きていけばいいのか思い悩んでいた。テレビ漫画の世界で自分の作家性を生かすことは難しく、著作権も自分では持てないので収入の面でも楽ではなかった。
 しかもガンダムでは「巨大ロボットもの」という設定がはじめから決まっていた。実は私は「ロボットもの」が嫌いだった。スポンサーである玩具メーカーや広告代理店などから注文がつき、なかなか自由がきかない。ロボットという枷(かせ)の中で、映画が作れるのか。自分にとって映画とは物語なのだが、ロボットでそうしたものを作る能力が自分に果たしてあるのか、疑問だった。

まずは発表会前日に掲載された富野由悠季監督のインタビュー。
衝撃の告白「ロボットアニメが嫌だった」について。富野監督に限らず、アニメや特撮の創成期は「本格的な映画を撮りたいのに……」という、悪い言い方をすれば「映画監督崩れ」が多かった。
そんな監督たちが「30分の玩具CM」と見下されていたアニメや特撮に携わり、意地と反骨心から作家性を満載した作品を作った結果、数多くの名作や傑作(もちろん怪作や迷作も)が生み出されだ。
その代表が、ロボット物に「戦争」「冒険」「哲学」「人間ドラマ」などを様々盛り込んだ『機動戦士ガンダム』だったという。

文化とは何か、自分は何をなすべきか考えた末、60代に入って、月刊誌「ガンダムエース」(KADOKAWA)で対談を始めた。(宇宙飛行士や歴史学者、ホスピスの医師、住職、アスリートなど)文系・理系を問わず毎月、いろいろな人に会った。人に会うからには、その前に調べものをする。これを10年ほど続けたころ、その積み重ねによってようやく「文化」の意味が分かってきたように思えた。
 皆さん、私がガンダムを作ったからこそ会って下さった。また近年は、ガンダムを見て育った「ガンダム世代」が各分野でオピニオンリーダーになっており、そうした方の話を聞くと、皆さん内容をよく理解してくれていると感じる。「映画を作りたい」と願った自分の思いは、伝わっていたのだと分かった。

そんな富野監督に訪れた「ガンダム後」のスランプと、それを脱却する切っ掛けとなった各界著名人との対談企画について。
スランプ脱却として知られているのが『∀ガンダム』だけど、ここではその後に「ガンダムエース」誌上で始まった対談企画について語っている。
以下は個人的な推測だけど……『∀ガンダム』は過去のガンダムシリーズを「黒歴史」と称していて、当時の富野監督がガンダムに対して、(『Vガンダム』辺りの最鬱時期ほどではないにせよ)ネガティブな考えを引きずっていたことが伺える。だからこそ「今後も作られるのも含めて、全てのガンダム作品の最終作」と位置づけられていた。
しかし、その後に始まった対談企画でガンダムの影響を受けた各界著名人と出会い、彼らが「文化」の担い手になっていることを知り、ようやくガンダムに対するポジティブな考えを持つようになったのか。一度は『∀ガンダム』で、そして「黒歴史」として封印した自身のガンダム作品を解禁することになったのかな。
そんな富野監督の新作、そしてガンダムシリーズの最新作『ガンダム Gのレコンギスタ』が、今から楽しみだ。

ガンダム世代への提言  富野由悠季対談集 I (単行本コミックス)

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■富野由悠季監督:“ガンダムの父”が8年ぶり新作 舞台は“宇宙世紀の次”(まんたんWEB)

ガンダム Gのレコンギスタ」は、ファーストガンダムで描かれた宇宙世紀の次の世紀「リギルド・センチュリー」を舞台に、宇宙エレベーターを守る組織「キャピタルガード」のパイロット候補生・ベルリ・ゼナムの冒険を描く。キャラクターデザインは吉田健一さん、メカデザインは安田朗さん、刑部一平さん、山根公利さん、音楽は菅野祐悟さん。
 また、安彦良和さんのマンガが原作のアニメ版「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」、アニメ「機動戦士ガンダムUCユニコーン)」シリーズの最終章「機動戦士ガンダムUC episodoe7 『虹の彼方に』」も同じくガンダム35周年記念作品となり、アニメ版「THE ORIGIN」は全4話からなり順次イベント上映。第1作「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 1 青い瞳のキャスバル」は15年春に上映。「ガンダムUC episode7~」は5月17日からイベント上映予定。

そして本題である「35周年プロジェクト」として発表された3作品について。
目玉中の目玉である『Gのレコンギスタ』は富野監督にキャラクターデザザイン・吉田健、メカデザイン・安田朗という『オーバーマン キングゲイナー』というトリオ。しかも時代設定が「宇宙世紀の次の世紀」というから、それこそ「新時代のファーストガンダム」を目指す意気込みが感じられる。
次いで、劇場公開&OAVという新たな形でのシリーズ展開もついに完結を迎える『機動戦士ガンダムUC』。第1巻の発表が2010年3月だから、ちょうど4年前になるのか、長いもんだ。
そして何より、アニメ化決定の第一報から続報が耐えて久しかった『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』のアニメ版についても正式発表。「全4話で順次イベント上映」という形式からして、原作漫画を最初から最後まで「ファーストガンダムのリメイク」の如くアニメ化するのではなく、特徴的なエピソードを抜き出して描くのかな。ともあれ、続報を待とう。



■富野由悠季監督:ガンダム最新作を語る タイトルに込めた意味とは(まんたんWEB)

さらに、新作の内容について、「『(機動戦士ガンダム)THE ORIGIN』と『ユニコーン機動戦士ガンダムUC)』までのファンとは違う、あなたたちファンがお育てになられているお子たちに見てもらうものにしたい。そういうものが、ガンダムというフィールドの中から作ることができるのではないかということを示せたと思うし、示すつもりで制作に入っています」と熱弁をふるい、「評価は終わってみないと出てきませんが、この年にしてはよくやったとうぬぼれているところはあります。そういう意味では、すごく単純な意味で、こうご期待。お子たちに対して、お孫さんたちに対して、伝えていただけるとありがたい」と呼びかけた。

最後に『レコンギスタ』に賭ける富の監督のコメントを紹介。
『THE ORIGIN』とも『ユニコーン』とも違う、お子たちに見てもらうものにしたい」とか「子たちに対して、お孫さんたちに対して、伝えていただけるとありがたい」とか、明らかに次世代を、そしてより未来を意識した作品であることを強調している。