おすすめニュースデスク(『マクロスΔ』編)

久々の更新となる今回は、春アニメの、そして2016年アニメの代表格となるであろう『マクロスΔ(デルタ)』のインタビュー記事を紹介。


まずは『Δ』のヒロインであるフレイア・ヴィオン役を約8000人の中からオーディションで射止めた、文字通りの「シンデレラガール」こと鈴木みのりさんのインタビューから。

一度だけの恋なら/ルンがピカッと光ったら

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マクロスシリーズ最新作『マクロスΔ』鈴木みのりキャストインタビュー(V-STORAGE)

──声優に憧れたきっかけは?
鈴木 アニメを見る前から声を使ったお仕事、歌手やナレーション、お芝居などをしたいと思っていました。深夜アニメを見て、声優さんという職業があることを知り「声優さんになれば自分のやりたいことが全部出来る」と思ったのが声優になりたいと思ったきっかけでした。あと、当時『マクロスF』が流行っていて、私は「星間飛行」や「ダイアモンド クレバス」のヒットがきっかけで見始めて、そこから夢中になっていきました。その時にランカ(・リー)ちゃん役の中島愛さんを知って、私も中島愛さんのように歌って演じられるような声優になりたいなと。なので、ぼんやりと目標が出来たのはランカちゃんのおかげといっても過言ではないくらいです。1番最初に憧れた声優が中島愛さんでした。


──周りの友達はアニメやアニソンに興味があったのですか?
鈴木 私が「星間飛行」にハマった時は、周りの友達はまだアニメを見たり、アニソンを聞いたりはしていなかったので、私が友達に踊り方をレクチャーして、普及活動をしていました(笑)。


──オーディションはどういう形で行われたのですか?
鈴木 最初の書類審査は、カラオケルームで映像を撮って送る、または自分で映像を撮って送るという形式だったんです。私はランカちゃんの「ホシキラ」を自分で撮って提出しました。


──撮られる時に自分なりの工夫や、アピールなどは意識されていましたか?
鈴木 映像なので、ただ棒立ちで歌っていてもよくないと思ったので、ランカちゃんが劇中で歌っている時の映像を見て「この時ランカちゃん、こうやって手を当ててる」とかポーズを見て、真似てみましたね。(記事全文

星間飛行

星間飛行

放課後オーバーフロウ

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劇場版 マクロスF~イツワリノウタヒメ~「CMランカ」

劇場版 マクロスF~イツワリノウタヒメ~「CMランカ」

ホシキラ(original karaoke オリジナル歌手:ランカ・リー)

ホシキラ(original karaoke オリジナル歌手:ランカ・リー)

これも運命か。鈴木さんが最初に憧れた声優は『マクロス』シリーズにおける「先代ヒロイン」である『マクロスF』のランカ・リーを演じた中島愛さんだという。フレイア役のオーディションの勝負曲ならぬ「勝負動画」に、中島さんことランカによる名曲「ホシキラ」(劇場版『劇場版マクロスFサヨナラノツバサ~』ED曲)をチョイスした辺りからも、そのリスペクトぶりが窺える。
そんな鈴木さん、3月末に行われた「AnimeJapan 2016」の『Δ』放送直前トークショーに登壇して、憧れの中島愛さんとも共演を果たした(他にも河森正治総監督・速水奨さん・竹田えりさん・櫻井智さんというマクロスシリーズのレジェンドが勢揃い)。そして、『F』スタート時には全く同じ立場だった中島さんから鈴木さんへ当時を懐かしがりながら「みのりちゃん、こういう気持ちになるんだよ」とエールを送る一幕も。
中島さんは数年前から音楽活動も声優活動も休止状態だっただけに、鈴木さんにとって今回の「共演」は何よりの励ましになったはず。いつか中島さんも活動再開して、鈴木さんとアニメやライブで共演できるといいなぁ。


続いては監督・安田賢司さん、シリーズ構成・根元歳三さん、そして「ミスターマクロス」こと総監督・河森正治さんというメインスタッフ3人による合同インタビュー。
マクロスシリーズ最新作『マクロスΔ』河森正治×安田賢司×根元歳三スタッフインタビュー(V-STORAGE)

──ワルキューレの表現は『AKB0048』の経験から?
河森 そうですね。この3人とも『AKB0048』に関わっていますし(笑)。あのときにチームモノってすごく面白いなと思ったんですよ。個人で描くだけじゃない面白さとか葛藤とか、チームでなければ描けないものがあるなと。それから、ワルキューレのコスチュームチェンジ。あれは変身ではなくて空間映像によるコスチュームチェンジです。『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』の頃から『マクロスF』にいたるまで、まったく同じことをやっているんですけど、なぜかコスチュームチェンジのあとで台詞をしゃべらせると「変身」だと思われちゃうんですよ(笑)。不思議ですよね。
根元 キメ台詞があって、ポーズをつけちゃうとなぜか「変身」になっちゃう(笑)。魔法少女じゃないんですけどね。
河森 まあ、進化したテクノロジーは、見た目は魔法と大差ないですからね(笑)。さかのぼると、『マクロスプラス』ではミリタリー方向に寄せたシリアス路線だったので、『マクロス7』はメカファンからあえて総スカンを食らうように作ろうってことでスタートしたんです。企画打ち合わせでは、メカファンから「ふざけるな!」って言われるように作ろうと(笑)。マクロスシリーズは毎回違う路線にチャレンジするのがポリシーなので、『Δ』でもと(笑)。


──『超時空要塞マクロス』世代へのサービスも?
河森 もちろん。せっかく久しぶりにリガードやグラージを出すわけですからね。何十万年も量産されていた機体だから、そんなに簡単に古びるわけじゃなく、まだまだ現用です。リガードなんて超原始的な量産機体で、頭部のビーム砲は手で動かす設定なんですよ(笑)。


──0.89話のEDのキャストが謎の文字になっていました。
根元 それぞれのキャラクターの星の文字なんです。
河森 2つの星の文字ですね。製作委員会側でもキャストの名前を伏せて謎解きにしたいということで、あの形になったんです。面白いですよね、こういう試みって。ただ絶対すぐに解読されるだろうなと。1日はもたないだろうと思っていたら、数時間ももちませんでした(笑)。
記事全文

AKB0048 VOL.1 【初回特典有り】 [Blu-ray]

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『Δ』のメインであるアイドルユニット、否、「戦術音楽ユニット」のワルキューレのルーツは、3人が関わった『AKB0048』だという。ただ「コスチュームチェンジからの名乗り台詞」だと、魔法少女(つーか、まんまプリキュア)と言われてしまうのはご愛嬌。
流行りを取り入れる一方で、オールドファンにもアピールも忘れていない。1話にはリガードがグラージといった初代『マクロス』の象徴であるメカ(僕もプラモを作ってました←齢がバレそう)も久々登場。
また昨年大晦日放送の「0.89話」では、EDテロップのキャスト表示のみ謎の文字(ゼントラーディ語と、もう一つの異星人語もあった模様)という、情報規制を逆手に取ったお遊びも。これについて河森総監督は「数時間ももたなかった」と、予想を超えたファンの解読能力に脱帽。


……という具合に、早くも話題沸騰な『マクロスΔ』も、現時点では5話まで放送済み。フレイヤが早くもワルキューレ入りという悲願を果たし、主人公ハヤテもバルキリーのパイロットになるスピーディーな展開。そして何より、今回の敵は異星人でありながらもフレイヤの故郷ということで、『マクロス』シリーズではタブーと思われていた「人間同士の戦争」が描かれそう。これは目が離せない。