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ぽすたるワイド的経済特区(林原めぐみ編)

Anime Voice Music Column

今回は声優アーティスト界における「フロンティア」にして「パイオニア」にして「リビングレジェンド」である、あの声優さんがリリースしたベスト盤を紹介。


■[CD]『タイムカプセル』(林原めぐみ

タイムカプセル

タイムカプセル

先日行われたキングレコードのアニソンフェス『KING SUPER LIVE 2015』では、「ライブ活動は一切行わない」という自身のタブーを破って出演して長年のファンを驚愕&歓喜させた林原めぐみさん。
ここ10年ほどは声優業もアーティスト業もマイペース気味だったけど、今年に入って「再起動(リブート)」と言わんばかりにアクティブな活動を見せつつあって、20年超のヲタとしては嬉しい限り。


しかも、今回リリースされたベスト盤も、声優デビューした頃に遡ってからの「キャラソン集」ということで、お宝音源がてんこ盛り。林原さんにとっても意気込みが凄いらしく、複数のメディアにてインタビューが掲載されているので、以下に抜粋紹介してみる。




■声優・林原めぐみ、歌手デビュー25周年を記念した珠玉のアルバムが登場 - 初期ベストアルバム「タイムカプセル」(マイナビニュース)

――そんな25年をあらためて振り返っていただきたいのですが、林原さんはもともと歌手として活動する気はなかったとお伺いしていますが


林原「そのとおりです(笑)。ちょうどその頃、『機動戦士ガンダム0080』というオリジナルビデオアニメーションがあったんですよ。当時はオリジナルの、オンエアには乗らないようなビデオ作品がたくさんあって、それを売るためのキャンペーンイベントがけっこう行われていたのですが、その際、主題歌を歌っていた椎名恵さんという歌手の方がスケジュール的にイベントに出られないということで、だったらヒロインの役をやっている子は歌えないのか? ということになり、じゃあテストをしてみようと。ちょうど40度くらい熱があったとんでもない日に、当時は護国寺にあったキングレコードの小さなスタジオに呼び出されまして、ゲホゲホと歌っていたのですが、それを聞きつけた大月(俊倫)さんが、何だかわからないけれど一曲作ろうと言い出したのがきっかけです(笑)」


――気がついたら歌うことになっていたという感じですね


林原「これは決して驕りではないのですが、その曲がある意味、業界的には照明弾みたいな感じになったんですよ。そして、ほかにもそういった照明弾を打ち上げる方が何人もいらっしゃって、"どうやら声優は歌えるらしい"と音楽業界が目をつけた。そんな時代ですね」


――スラップスティックといった声優バンドもありましたが、その当時は、そこまで声優=歌というイメージではなかったですよね


林原「ちょうど私がデビューした頃は、業界そのものが新人を望んでいた時代でもありました。声優はアルバイト的な仕事で、あくまでも自分は役者である。そんな先輩方がいらっしゃった時代から、養成所出身の、芝居の板なんて踏んだこともないような人間が声をあてるような時代。そんな過渡期であり、良くも悪くもその最初だったんだと思います」
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まずはアーティストデビューの切っ掛けとなったOAV作品『機動戦士ガンダム0080』について。
最初からキャラソンを歌っていたワケでも、ましてやアーティストデビューを目指していたワケでもなし。『0080』のイベントに主題歌を担当していたアーティストが出られなかったため、ヒロインのクリスを演じていた縁で歌うことになったという。偶発的だけど、これが林原さんとキングレコードの、そして名プロデューサーである大月氏との出会いになったのだから、今となって「運命」としか言いようがない。
他にも声優がアーティスト活動をする切っ掛けになった、林原さん曰く「照明弾を打ち上げる方」は何人もいて、少し後になって椎名へきるさんに國府田マリ子さん。さらに後にはキングレコードにおける後継者と言うべき堀江由衣さん・田村ゆかりさん・水樹奈々さんがデビューして長年に渡って人気を維持し続け、先の『KING SUPER LIVE』では林原さんと同じステージに立ったのか。


あと、林原さんがデビューした頃の声優業界についても「舞台役者のアルバイト」から「養成所出身の専業声優」が増えた過渡期だったという。それが今ではさらに変化して「アイドル志向で、最初から声優業もアーティスト業も織り込んでいる」という新人が増えている気がする。


林原めぐみ「タイムカプセル」インタビュー(音楽ナタリー)

ただこのトラックリストってディレクターに丸投げして組んでもらったものなんです。私はアニメ作品やキャラクターへの思い入れが強すぎるから、きっと音楽的ではない曲順しか思い付かないと思って。私がやったことは自分の手元にあった当時のサンプル盤をひっくり返しては「こんなCDが家にあったんだけど」ってスタッフに渡してみたり、ファンの方から聴きたい曲を募ってみたりしながら候補曲をピックアップしただけ。あとは「さあ、お前ら権利を取ってこい!」って言ってみた感じなんです(笑)。


──でも林原さんの初期のフィルモグラフィも追えるいいラインナップになりましたよね。


そこは確かに考えましたね。候補曲のうち3分の2の権利が取れなかったら、この企画はやめようと思ってましたし。「らんま」の曲はあるけど「ワタル」の曲はないみたいなことになると「タイムカプセル」として不完全ですから。ただそれがスタッフ的には大変だったみたいです。この25年、レコード会社の合併が続いてるじゃないですか。だからまず「あのレコード会社ってどこと一緒になったんだっけ?」って調べ、次に合併先で当時の事情を知ってる方を探し出し、さらにマスターテープを掘り出し……っていう感じで。
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魔神英雄伝ワタル Blu-ray BOX

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魔神英雄伝ワタル 2  Blu-ray BOX

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TVシリーズ「らんま1/2」Blu-ray BOX (1)

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TVシリーズ「らんま1/2」Blu-ray BOX (2)

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続いては今回の多彩な収録曲についてのインタビュー。
キャラソンのベスト盤は、作品ごとにレコード会社(=権利元)が異なるため難しい上、20年以上も経っているため「レコード会社自体が存在しない」という無情な事実に直面したという。
しかし、合併先などを人づてに当たるなどの地道な活動が実を結び、今回のベスト盤が実現。やはりアニソン界、否、アニメ界全体で「林原さんのキャラソンベスト盤を実現させよう!」という意思が、形になったんだなぁ。


あと、上記の『魔神英雄伝ワタル』と『らんま1/2』は、共に林原さんにとっては出世作。特に『らんま』は林原さんの他にも山口勝平さん・山寺宏一さん・井上喜久子さん・高山みなみさんなど、90年代にブレイクする若手声優が何人も出演していた記念碑的な作品。当時の作品としては異例なほど、多くのキャラソンがリリースされているので、今回のベスト盤と併せて聴くのをお勧めします。


■初期ベストアルバム発売記念!林原めぐみインタビュー(webNewtype)

――林原さんのファンの方は「スレイヤーズ」でドンと増えた感じですか?


林原:「らんま1/2」かな? 「らんま」がドカーンとあって、後で何かの作品に出会うと“大ブレイク”って言葉が使われるのが、困るよね。「エヴァンゲリオン」で大ブレイクとか、確かにそうかもしれないけど、“ブレイク”って何だソレ?と思う。


――また何回目かのブレイクを狙う気はないと?
林原:ない、ない。ブレイクはしないほうがいい。うまく言えないけど、“ブレイク”って言葉がつくと、土足で入ってくる人が突然増えるから。それは「エヴァ」で経験済み。人類補完計画について延々と質問されて「私は知らないんだけど……」とか。かたや「声優さんは口パクを合わせるのが大変じゃないですか?」と聞かれて「そこから?」とか。ブレイクは若い方たちに任せて、私は地味にやれることをできたら。“ブレイク”ではなく、線路は続く~よ~ ど~こま~で~も~、みたいなのがいいな。その線路は新幹線でなくていい。リニアとかは若い世代にお任せして、1日1往復のローカル線でもいい。ただ、寸断されることはなく、線路はそこにある……みたいのがいいかな、と思います。
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スレイヤーズ DVD-BOX

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スレイヤーズNEXT DVD-BOX 期間限定版

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スレイヤーズTRY DVD-BOX 期間限定版

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EMOTION the Best スレイヤーズ 劇場版 DVD-BOX

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最後に今回のベスト盤には収録されていないけど、林原さんを語る上では欠かせない『スレイヤーズ』と『エヴァンゲリオン』について。
ちょうどこの頃に「アイドル声優」という言葉が広まって、その代表格として林原さんが一般メディアでも紹介されるようになり、それが『エヴァンゲリオン』が社会現象になったことで爆発的に増加した。これについて林原さんが「土足で入ってくる人が増えた」と言ってることから、本人にとっては予想外や不本意だったことが伺える。当時はアニメ業界的にも、更に擁護するならばメディア側にも、アニメや声優を売り込んだり取材する経験やノウハウが不足していたのかもしれない。


上記のインタビューでは自身を「ローカル線」と例えるように、今後もマイペース的な活動を続けるであろう林原さん。
でも今回のベスト盤や『KING SUPER LIVE』のように、時折メインステージに登場して、健在ぶりをアピールして欲しいなぁ。


他にも、今回のベスト盤には『チンプイ』『絶対無敵ライジンオー』『七つの海のティコ』『忍空』といった20年以上前の作品がズラリ。2003年放送の『デジキャラットにょ』ですら「これは新し目だな」と思えてしまう程に、血反吐を吐いてシャウトしたくなるようなラインアップがズラリ。まさに必聴だ。
絶対無敵ライジンオー Blu-ray BOX

絶対無敵ライジンオー Blu-ray BOX